会場にステージを組み上げてライブハウス全体をステージとして繰り広げられた前代未聞のワンマンライブの映像をたっぷりと収録した本作。狂気と嘲笑が混ざり合ってトランスしていく会場全体を見事に捉えたDVD作品。
リタリンから10/1に改名!
その名は 「 _ _ _ _*(テイヘン) 」
リタリンとして活動を続けてきた彼等が10月に突如として改名を発表。同時に前回のワンマンの模様をDVDとして全国流通する。変拍子を駆使して走り続けるドラム。リズムセクションという位置を逸脱してコードに不安という味付けを行っていくベース。その破天荒なルックスとは裏腹に1フレーズを延々と引き続けるギター。デス声とアニメ声、時には悲しみ全てをさらけ出したように残酷な泣き声をあげるボーカル。決してヒステリックな金切り声ではなく、只悲しい声。それら全てが楽器となり焦燥と狂騒の間からトランスしていく、規格外のバンドである。
そのルックスやパフォーマンスは只のカモフラージュでしかない。
僕は悲しい程のメッセージを観客に投げかける為のオブラードだと判断する。誤解を恐れずにいえば、見るものを限定しかねない表現音楽であるが故のエンターテイメント性ではないだろうか?
圧巻だったのは2回目のワンマンのラスト2曲で演奏された「共犯者」。3部構成で12分を超えるという常軌を逸した曲である。
バンド史上初の4つ打ちクラブ完全対応なリズムに黄金期スマパンを思わせるメランコリックなクリーントーン。
その上にのるVo Candyの痛々しい少女の情景描写。その中で淡々と曲は静かに進行していく。まるで時間は止められないと言うように。
5分を過ぎた辺りから会場の空気が変わり始める。不安と焦燥がフロアを埋め始めていく。誰もが悩みをもっている、後悔の気持ちがある、後ろめたい秘密がある、まるでその全てを見ているかのように淡々と演奏を続けるメンバー。その空気が膨張していき、もう耐えられない!だれか叫びだすんじゃないかと思った瞬間、一気にバンドサウンドが激しさを増す。同時にCandyが「共犯者!!!」と叫びだす。
その瞬間、その一瞬の為に今までの90分があったのじゃないかと思わせる程の強烈なインパクトであった。
この都市型レベルミュージックが今後の彼等の方向性を位置づけるものならば、まだまだ彼等の注目度は留まる事を知らないだろう。
■OFFICIAL WEB SITE
http://www.teihen.jp/ |